キャリアアップ

Doctor of Public Health (DrPH)とは?

以前にMPH (Master of Public Health)について書きましたが、DrPH (Doctor of Public Health)という学位について聞いたことがあるでしょうか?DrPHとは公衆衛生学の博士のことです。通常博士号というとPhD(Doctor of Philosophy)を目指す人が多いのですが、PhDは特定分野の研究手法の学びを深めてその分野で独立した研究者を育成することを主な目的としている一方、DrPHはすでに公衆衛生分野の実務経験がある人向けに、公衆衛生分野のリーダーとなるためのスキルを獲得したり、疫学的手法についての学びを深めることを主な目的としています。

ちなみにWikipediaによると世界初めてDrPHの学位を授与したのはハーバード大学(1911年)だそうです。

私も当初の予想を反して公衆衛生学のキャリアが長くなる中、以前から気になっている学位ではありました。主な理由としては、

  • MPHの勉強をしていた時は臨床医をしていたので、後に公衆衛生の仕事を始めた時に、ある程度公衆衛生の実務経験を経てからの方が講義内容の意義をより理解できたのではないか、と思ったこと。
  • 仕事で疫学的手法を色々考える機会が増え、もう少し系統だって学ぶ機会が欲しいと思ったこと。
  • せっかく色々勉強するのであれば、学位取得を目指したいと思ったこと。

その上で私が注目していたのが、ジョンズホプキンズ大学のDrPHプログラムです。

  • US News & World Reportの公衆衛生学の分野で常に上位を占めている。
  • 数年前にDrPHプログラムを改変し、フルタイムで仕事をしている人を対象としたパートタイムのプログラムとなった。
  • いくつかの専攻分野の他に、Custom Trackといって、最低限の必修科目の他は自分の興味に合わせてカリキュラムを作ることができる選択肢もあること。

というのが主な理由です。

実は何年も前からジョンズホプキンズ大学のDrPHプログラムのウェブサイトを眺めてはいたのですが、応募には至っていませんでした。一つには応募のためにはGRE(Graduate Record Examination)という、アメリカ大学院入学を目指す人は避けては通れない共通試験を受ける必要があったからです。こちらは昔MPHの勉強をした時に受けたことがあるのですが、その時はそれなりにGRE受験対策を行いました。それをもう一回やらなくてはいけない、というところに「なんで今更、、」とどうしてもモチベーションが上がらなかったのです。そしてもう一つはDrPHの卒業要件となる、学位論文のテーマとなりそうなものが以前ははっきりしていなかったところです。

ところが昨年ごろジョンズホプキンズ大学のウェブサイトを見てみると、なんとGREはDrPHプロブラム応募には不要となっていました。ちなみに外国人ということで、英語のテストを受ける必要はあったのですが、TOEFLだけでなく、Duolingo English Testという、自宅で簡単に受けられるテストも選択肢に入っていたため、こちらはわざわざ(コロナの最中)試験会場に行かずに条件をクリアすることができました。そして、仕事でも色々経験を積むうちに、特定の疫学的研究手法を学びたいという思いがはっきりしてきました。また、もともとジョンズホプキンズ大学はオンラインが主のMPHプログラムがあったように、オンラインでの学習環境がそれなりに充実していたのですが、コロナの影響で講義の多くがオンラインで受講可能となったことも、応募の大きな動機となりました。

職場の上司には「本当にやるの?」と半ば飽きられながらも、これはチャンスと思って昨年末に思い切ってジョンズホプキンズ大学のDrPHプログラムに申し込み、この夏(2022年)勉強を開始することとなりました。仕事と両立するのは簡単ではないとは思いますが、ずっと興味があったことなので、しっかり学んで仕事に活かしたいと思います。

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